【コラム 10】皇室典範改正について

コラム

高市内閣は皇室典範改正を進めた。国民や国会議員の総意に基づくものではないことは明らかであり、残念な結果となった。あらためて皇室典範や天皇制についてこの機会に整理しておきたい。まずは保守的な立場である竹田恒泰氏の著作『竹田恒泰の特別講義 天皇と皇族』(GAKKEN)を読む。著者は1975年に皇族だった竹田家に生まれ、明治天皇の玄孫にあたる人物。

本書を読むと皇位継承者と皇族の減少問題を解決するためには、皇室典範の改正が急務であり、今回の皇室典範改正のポイントのひとつである旧皇族男子の養子案を著者が以前から提唱してきたことがわかる。また祭司としての天皇の務め、戦後皇籍離脱した旧十一宮家の系譜など、わかりやすく解説しているところも本書の特徴だ。「男系男子」にこだわる保守派の歴史観は、神武天皇以来2000年以上の歴史の重みとともに揺るがない。

女性天皇、女系天皇の議論さえも封じる進め方に、国民の理解は得られないものだが、この点も著者は国民の理解の外に皇統があると主張している。その中で天皇陛下が記者会見で皇室典範改正について「国民の理解が得られるものとなることを望んでいる」と述べられたことについて、著者はどう感じたのだろうか?

女系天皇はあり得ないにしても、女性天皇は認めることが現皇室の肌感覚の考えに近いのではないか、と思えるのだが・・・。ちなみに現皇室の実兄にあたる麻生太郎元総理の考えは、異なるようだ。政治家こそ、そのお立場であるなら活動は慎むべきものではなかろうか。「李下に冠を正さず」である。

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