ジェンマ

読書三昧

【おすすめ書籍 84】河野龍太郎・唐鎌大輔『世界経済の死角』(幻冬舎新書)

『日本経済の死角』の河野龍太郎と『弱い円の正体 仮面黒字国日本』の唐鎌大輔という人気エコノミスト2人による対談が実現しました。昔は世界情勢が危なくなるとドルとともに円も買われたという「有事の円買い」もいまはなく、円が普通の通貨になったようです。
読書三昧

【おすすめ書籍 83】齋藤ジン『世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジ』(文春新書)

新自由主義の経済システムで1番恩恵を受けてきたのが中国です。かつての「日本叩き」のように、アメリカ経済を脅かす存在になった中国にダメージを与えるため、覇権国家アメリカは力業でシステムを変えていくのです。まるでカジノのオーナーがルールを変えていくかのように。トランプ関税はその中の一手に過ぎないのでしょう。著者はその新しい世界秩序で敗者の国が多い中で日本は相対的にいいポジションに行くことが可能である、と説いています。
園芸初心者

【園芸初心者12カ月 28】2025年6月・7月 芒種(ぼうしゅ)~夏至(げし)~小暑(しょうしょ)~大暑(たいしょ)

まだ6月にもかかわらず、記録的な暑さが続いていました。30℃を超える真夏日が続くと、植物にも大きな影響があります。地球温暖化の影響で長い夏が始まりました。そんな中、梅は順調に育ち、一日目の大ぶりの梅を収穫できました。(もう1回10日後に梅を収穫しています)
雑記ブログ

【旅の記録、風の記憶】2025年6月 ロンドン~アムステルダム

2025年6月19日(木)21:45羽田発のトルコ航空で12時間かけてイスタンブール空港に到着。ロンドンヒースロー空港行きが約50分の遅れとなり、マックでコーヒーブレイク。3人で1,166円は適正価格。無事ヒースロー空港に到着したのは現地6月20日(金)の午前10:14でした。1984年卒業旅行以来のロンドンです。
読書三昧

【おすすめ書籍 82】フェリックス・フランシス『覚悟』(文春文庫)

ディック・フランシスの「競馬」シリーズが甦りました。それもあのシッド・ハレ―を主人公にしたものですから、ファンにはたまりません。「利腕」「大穴」「敵手」そして「再起」。アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞受賞など高い評価を得ていた伝説のシリーズを申し分なく継承しています。著者はディック・フランシスの次男フェリックス・フランシス。訳者加賀山卓朗氏、編集者永嶋俊一郎氏と三拍子揃った新「競馬」シリーズの開幕に乾杯!
ゴルフ

【イマイチゴルフ 46】川越グリーンクロス

6月29日。まだ6月なのに最高気温が33℃と暑い日のコンペとなりました。暑さ対策に」加えて乗用カートの乗り入れが可能となり、最終ホールまで集中してラウンドすることができました。
読書三昧

【おすすめ書籍 81】J・D・ヴァンス『ヒルビリー・エレジー』(光文社未来ライブラリー)

2024年のアメリカ大統領選でドナルド・トランプが勝利した時、副大統領になったのが本書著者のJ・D・ヴァンスです。2016年刊行の本書は白人労働者の多くに支持されたのでしょうか、アメリカで300万部を超えるベストセラーとなりました。激戦区ラストベルト出身のヒルビリー(田舎者の)・スピリッツが、トランプ陣営の勝利にも大いに貢献し、いまでは次期大統領に最も近い存在となっているヴァンス。その半生記は、祖父母や母についての記述も多く、さながらラストベルトの『百年の孤独』として、さらに多くの国々で読まれていくことでしょう。
読書三昧

【おすすめ書籍 80】河野龍太郎『日本経済の死角』(ちくま新書)

過去25年でアメリカは生産性が50%上がり、賃金は25%増。フランスも生産性が20%上がり、賃金も20%弱上がっています。しかしながら日本は生産性が30%上がっているにもかかわらず、実質賃金はまったく上がっていない・・・。本書ではこの謎を解明しています。2024年ノーベル経済学賞を受賞したダレン・アセモグル、サイモン・ジョンソンそしてジェイムズ・ロビンソンの著作の併読をおすすめします。キーワードはシステムが「収奪的」か「包摂的」かです。
読書三昧

【おすすめ書籍 79】向井万起男『メジャーリーグに魅せられて』(さくら舎)

著者は向井万起男さん。メジャーリーグ通で、本書は朝日新聞連載「大リーグ大好き!」2007年4月~2018年4月掲載分と書下ろし原稿を再編集したものです。著者はアメリカを車で旅することが数多くあったようです。メジャーリーグのレジェンドたちの聖地の数々を訪ねています。また未訳も含めてメジャーリーグに関する書籍やちょっとした台詞が入った映画や小説をも紹介しており、MLB愛好家には嬉しい情報が満載です。
読書三昧

【おすすめ書籍 78】鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』(朝日新聞出版)

第172回芥川賞受賞作品。朝日新聞「好書好日 本と出合う」での著者インタビューによると、鈴木結生さんは小学生の時に既に「聖書」と「神曲」を読破していたようです。23歳にしてこの知的興奮に満ちた作品を創作できたのは、驚くべき読書量と敬虔な文学への愛の賜物なのでしょう。