【コラム 9】国会議員定数削減について

コラム

2025年高市政権になり、自公連立が崩れたことがきっかけで、少数与党の自民党は連立相手に日本維新の会と手を結んだ。その合意内容のいくつかのひとつに日本維新の会から提案の「議員定数1割削減」があった(衆院解散でこちらは廃案になる見通し)。今回は議員定数削減について考えてみる。

確かに大阪維新の会は大阪府議会の定数を109から79に減らし、財政を立て直していることの実績はあり、国政でも進めようとしている。しかしながら、国会議員の数が世界の国々と比較して多いのか、国会議員ひとりにかかる国費に問題があるのかの議論も無いままに安直に進めているように思えてならない。

国会議員の総数(衆議院465人、参議院248人 計713人)は単純な議員数で見ると世界で上位10位前後と多い国のひとつであるが、「人口あたりの議員数」17万人にひとりは、世界の国々との比較ではアメリカに次いで少ない国となっている。アメリカは議員数が535人と少ない上に、人口あたりの議員数も約64万人にひとりと少ないこともあり、かつて寺島実郎氏がテレビ番組で日本の議員定数削減について、アメリカと比較して言及していたことを思い出す。アメリカを模範とすべきところもあるが、どうやら国会議員の数は世界と比較してそれほど多くはないということであろう。

数ではなく議員に支払われるコストはどうか。日本の国会議員個人に支払われる給与だけではなく、国費から支出される「諸手当」を含めると、ひとりあたり約7,000万円以上と世界の中でも突出しているようだ。中でも調査研究広報滞在費(旧「文通費」)の年1,200万円は使い道が公開されず、非課税の手当てである。この問題の旧文通費を含め、日本に蔓延っている政治と金の問題をクリアにすることが日本政治改革の1丁目1番地であることはあきらかで、維新の会はなぜ国政において、政治と金の問題をとことん追求していかないのか、はなはだ疑問である。

2026年1月通常国会冒頭での解散といい、高市内閣は衆議院議員そのものを軽んじているように思えるのだが、与党自民党内から賛同されているのだろうか。「働いて、働いて、働いて・・・」と連呼する高市総理は寝る間もなく働いていることはよくわかる。ただ、働きすぎによる硬直した思考能力がマイナスに働いて、正常な判断力が欠如していないのだろうか。選挙の結果がどうであれ、次の国会では国会議員定数削減の前に、政治と金に関する議論、法案成立を早急に進めていただきたい。

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