【おすすめ書籍 78】鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』(朝日新聞出版)

読書三昧

第172回芥川賞受賞作品。朝日新聞「好書好日 本と出合う」での著者インタビューによると、鈴木結生さんは小学生の時に既に「聖書」と「神曲」を読破していたようです。23歳にしてこの知的興奮に満ちた作品を創作できたのは、驚くべき読書量と敬虔な文学への愛の賜物なのでしょう。

【併読はこちら】『ゲーテ格言集』(新潮文庫)40年以上前、まだ学生だった頃、本書を読んだ記録がありました。メモに残っていたものは次のものでした。

処世のおきて  

気持ちよい生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと、滅多なことに腹を立てぬこと、いつも現在を楽しむこと、とりわけ、人を憎まぬこと、未来を神にまかせること。

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